Active suppression of sound diffracted by a barrier:An outdoor experiment


A. Omoto, K. Takashima,and K. fujiwara
(Department of Acoustic Design, Kyushu Institute of Design)

M. Aoki (Aoki Applied Acoustics)

Y. Shimizu (Nichias Corporation)
Journal of the Acoustical Society of America, Vol.102, No.3, September 1997


 障壁による回折音の抑制にANC技術が使われている。この方法は、回折音場において仮想的な音源として振る舞う回折点での音圧を、消去する手法である。
 本稿では2種類の実験の結果について報告する。

 一つめの実験は、独立した2系統の多チャンネル適応信号処理システムを用い、エッジ上に配置された10点(4点+6点)の音圧の二乗平均値の合計が最小となるように制御する実験である。結果として制御は有効に働き、障壁から50m離れた位置でも6dB程度の制御効果が得られた。

 第2の実験は、騒音源としてブロワーを用いたものである。その結果、ほとんどの測定点で適度の減衰効果がみられた。
 2つの実験により、回折音の騒音抑制にANC技術が有用であることが確認された。