愛車の紹介
レグナム 1800ST
ドライバー誌(H17年12月20日号)に掲載されたレポートです.(掲載時に一部修正されました.これがオリジナルになります)
八重洲出版さん,未熟な文章を掲載して頂きありがとうございます.
96年式 レグナム1800ST
本人と同様に新車と変わらない上品な気分で運転していたのですが,4回目の車検を受けるほど時間が経っていました.人間の車検と言うべき健診も40を過ぎると毎年になります.そこで愛車に対する感謝も含めてレポートをお届けしたいと思います.現在のレグナムに乗り変えるまでは,走りが良いスポーツ車に乗りたい願望がありましたが,学生ではとても手が届かず,中古のルーチェ,シビックCX,社会人になってからはようやくセリカXX2000GT,ソアラと乗ることができました.歩けるようになってから47年,車の運転ができるようになってから25年以上になりますが,その間に福井でも車の数は3倍になり,アニメの主人公みたいに公道で走りを楽しめる状況では無くなりました.そこで,今度はミニバンかステーションワゴン良いかなと探していたところ,近所の三菱自動車の販売店で新車発表があるので冷やかしがてら見に行ったのが,現在のレグナム1800ST4ATを所有するきっかけになりました.私は背が高いので(ついでに座高も高いです),室内の高さが重要なポイントです.レグナムは同時に発表されたギャランよりカタログでは2.5cm車高が高くなっています.運転席に座ってみるとソアラに比べて頭上に余裕がありました.最高グレードのVR-4も気になっていたのですが,シャーシーは同じ4輪マルチリンクサス,4輪ディスクブレーキで大差ないように思えたので,手頃なGDIエンジンにしました.GDIエンジンの性能はこれまでも雑誌や新聞やニュースでいろいろ言われていますが,基本的性能(動く,ガソリンを使うなど)には問題はありませんでした.しかし何度も定期点検やリコールの連絡を受け,そのたびにアイドリングアップやプラグコードの交換やプラグの交換やサスペンションのどこかの部品の交換をしていただきました.ついでに車の交換も申し出ましたが断られました.せめてバッテリーやタイヤの交換してほしいが,それもだめなら一日店長をさせてほしいと頼みましたが断られました.燃費は思ったより伸びなくて,8−9km/L,エンジンの音や振動も少し大きめです.GDIエンジンは初期型のため3500rpm以上回さないと元気になりません.高回転でエンジンを回すとその澄み切ったサウンドはまるでF1カーが徐行しているか,山でチェーンソーを使っているような音がします.車を使わないときにはエンジンを止める,ガソリンが無くなったら給油する,と人並みに大切にしてきたのですが,6年目頃から調子が悪くなりました.50−60キロ時のエンジンの吹き上がりが悪く,加速するときに車全体の振動が出てきました.そろそろ買い換え時かと,ディーラーに見てもらうと,新車を勧められるかと思いきや,意外にもインジェクターの詰まりだから治しましょうと言われました.ガソリン以外に詰まるものに心当たりが無く,詰まったものを取り除け無いものかと言いたかったのですが,外見に劣らず心も上品なので,素直に交換に応じたところ,吹き上がりは良くなりました.しかし,加速時の振動は原因がわからず困っていました.ディーラーではATFを補給してくれましたが変わらず,インターネットでしらべたところATFの劣化によるジャダーらしく,ATFを交換したところ振動が無くなりました.
走行性能ですが高速走行時の安定感はあまりありません.また急ハンドルでは車体が大きく揺れます.たぶんタイヤが細いためだと思い,185/70R14から195/60R15に変更したところ,ハンドル操作時のふらつきは良くなりました.ついでにコーナーでのシャーシーの剛性が弱く細かい揺れがあったので,VR-4用のタワーバーも前輪に付けると安定しました.このように多くの小さな故障がありますが,それが予想通り改善すると,ピットに指示をとばす佐藤琢磨になった気分です.車のデザインでは前から見ると,とても攻撃的で迫力があります.しかしドライバーは攻撃的でも無く,迫力もお金もありません.ステーションワゴンとしての有用性については,後輪のサス部がかなり飛び出しているので,幅50cmまでしか積めません.一度荷台で昼寝をしたことがありますが,2人で並んで寝るのは無理だと思います.洗濯機や冷蔵庫は乗せられましたが,ブルドーザーや小錦は乗せることができませんでした.この車は販売中止になって3年経っていますが,もしこのレポートを読んで手に入れたくなったら中古車しかありません.人の噂のも75日と言いますが,三菱車はまだ人気が無いので安くてお買い得です.最新の車に比べると荷台の広さと静粛性と新車のにおいで負けますが,それ以外では同等だと思います.もう一つ良いところはボディーの耐久性です.今までの車の中で最も長期間乗っていますが全然錆びません.もしかしたらプラスチックかセラミックか木でできているのかも知れません.もう一つ良いところはこの車になってから事故を起こしたことはありません.今までの車は事故にあってから1年ぐらいで乗り換えることが多かったですが,これは私の日頃の行いが良いからかも知れないですが,それも長く乗り続けるコツだと思います.
主要諸元 4G93(GDI) 直4DOHC16バルブ 1834cc 150ps/6500rpm 18.2kgm/5000rpm 185/70R14 メーカー希望価格 204万円くらい(寒冷地仕様)
HID装着
HIDも安くなったので付けてみました.クレバーライトと言う会社が販売しているセットで6000KのH7タイプのバーナーを購入しました.価格は27500円(バラスト,バーナー2セット込み!)とお安くなっています.寒いけれどバーナーの保証期間が10日だというので2006年1月29日(日)に取り付け作業を行いました.インターネットで調べたところ,他のかたの作業報告ではグリルとライトセットを外さないとバーナーが取り付けできないと書いてありましたが,1800STはエンジンルームに隙間が多いため,バッテリーを外すだけで作業出来ました.それと,クレバーライトのバーナーは後端が短いため元のゴムカバーにこのセットに付属しているゴムの蓋をゴム糊で接着するだけでできあがりです(*^_^*).レグナムは前期型でバーナーが遮光板に接触することはありませんでしたが,後期型に取り付けられるかは不明です.
どうですか?向かって運転席側がHIDで助手席側が純正のハロゲンです.一目瞭然ですね.ついでに助手席側の光軸がやや上に向いていたので調整(M's GARAGEさんのHPを参考にさせて頂きました.ありがとうございます.http://www.eonet.ne.jp/~max-galant/)も行い対向車の迷惑にならないようにしました.
NEW! HIDにしてから、3年8ヶ月目に左のバーナーが点かなくなりました。オートライトなので点灯回数が多いのが原因か? 思ったより短命でした。バーナーを交換して治りました。
故障
今年の冬(H20年),チェーンを着けて,雪道を走ったのですが,その後から,ギシギシとフロントサスペンションから音がするようになりました.ディーラーで見てもらったら,フロントの前側のロアーアーム(前期型はマルチリンクなので2本あり)のブッシュが逝かれたそうです.4万キロ程度で壊れるのはおかしいと言うことで部品代は無料でした.工賃は15000円.しかし,今度は小さなコトコト音がするので再入院.今度はフロントの後ろ側のロアーアームがおかしいかも?しかもメカニックは治るかどうかわからないと言うし,4万円かかるというのでやめました. 家の者はこの音が聞こえないというので,様子を見ることにする.人間ならそのうち自然になおるけど,機械はこの点は不便だね.
2009年9月の車検を機会にロアーアームの交換をしました。(これで、新車の乗り心地です。後ろのサスは交換していないので中古並み?)前方のロアーアームが機械プレス品なので、コレが変形するとチカラが全部後ろのロアーアームに掛かるので、結局これも変形して、全交換になったと想像できる。私のオンボロBMWに比べると、コストダウンの悪い所が出てきている。安い車は、長期間もしくは高負荷で使わないとわからない所は手抜きをしているのだ。
みんカラでも話題の(^_^;)時計が壊れました。時々電源が落ちるようで、時間が遅れはじめました。しばらく、手持ちの時計を両面テープで貼り付けていました。最初はバック・ツー・ザ・フューチャーに出てくるデロリアンみたいでかっこよいと自賛していましたが、思い直し修理することにしました。内装はがしを隙間に入れ、こじって取ります。予想道理時計の透明なプラカバーの隅を破損。あまり目立たないので良しとしました。以下の写真はその時計の構造です。参考にしてください。取り付けピンが4つ有るので、四隅を少しずつ内装はがしで持ち上げれば破損は防げそうです。私は壊しましたが(^_^;)
時計の表示面です。 |
下面。前の左右と後ろの中心部に取り付けピンがそれぞれ2つあります。 |
裏面 |
2009年10月 始動時に時々、スターターが動かない。シリンダーキーの接触不良と思われたので、接点復活剤を噴霧して完治。これも古くなると、よく発生するらしい。実は、原因はそうではなくて、シフトのインヒビタースイッチの異常だと思われます。シフトをガチャガチャ動かすと始動できます。
燃費の改善
1)インジェクター
GDIエンジンは発表時から省燃費を売り物にしていたので,なるべくアクセルを踏み込まないで低回転で動かすエンジンだと勘違いをされています.私のようにエンジンが冷えた状態で回さないで短距離走行を繰り返していると,カーボンが大量に発生し,燃焼室内にあるインジェクターが詰まります. これはGDIエンジンの宿命みたいです。6年目に一度インジェクターを取り替えています(部品代は無料でしたが、作業代が4万円)。今までと同じ運転をしていたらいずれまた詰まるでしょう.皆さんの車の排気管はススで汚れていませんか?街中で同じ車に出会うとつい排気管まわりの汚れをチェックしています.ほとんどの車が排気管やそのまわりのバンパーがススで黒くなっています.これは完全燃焼していない証拠です.私もこれを知ってから,時々全開走行を心がけるようにしています(安全上,1速で加速する時にしか出来ませんが).それで気が付いたのですが,7000rpmでリミッターがかかります.これを知らなかったので,エンジンが故障したかと思い焦りました.それまではせいぜい5000rpmまでしか回したことがなく,高回転でこのエンジンの性能が発揮されることに気が付きませんでした.軽く7000rpmまで回りますが,エンジン音は初期の直噴エンジンなので大きいです(燃費改善のところで作った電装強化装置で多少、小さくなりました).それに3ヶ月毎に給油口に入れるタイプのインジェクタークリーナーを使っています.後から成分がほとんど灯油だと分かったのでそれを入れています(^^;).最近は前期型を見かけることも少なくなりました.後期型で見かけるのは,2.4LVientが多く,排気管周囲の汚れは無いようです.
2)ホットイナズマに似た電装強化装置
雑誌やHPでホットイナズマの作り方が紹介されているので,私も自作しました(^_^;).4700μFと470μFの耐圧25V,耐温度105゚Сの電解コンデンサーを並列につなぎ20Aのヒューズを直列につないだ簡単なものです.装着後,最も変化したのはエンジン音で,高回転まで回しても静かになりました(いままでエンジン音が大きかったのは失火していたせいかもしれないです).思った以上に効果はあるようです.加速の改善も感じられました.
3)トルマリン
吸気する空気を活性化するそうです.トルマリンは電気石とも言われていますが,吸入する空気をイオン化して燃焼をよくする目的です.(100円ショップで購入したトルマリンシートを3枚重ねにして,最外側にアルミ板を貼って車体にアースをしました)
4)ネオジウム磁石
ガソリンの分子同士でかたまっているものをバラバラにして,燃焼しやすくするそうです.血液が磁力でサラサラになる原理と同じでしょう.(100円ショップでクリップの裏に付いていた磁石を利用し,燃料チューブにタイラップにて固定)
5)オイル添加剤
ミレニアムという極圧オイル添加剤です.入れた当初はエンジン音が静かになり期待を抱かせましたが,燃費についてはあまり変わりませんでした.
6)走り方
このGDIエンジンでは馬力あたりの燃料消費率が一番低いのが2500-3000rpmですので,なるべくこのあたりの回転数を保つようにしました.特に道が混んでいるときはDレンジ任せにして,アクセルを踏み込む→ブレーキの繰り返しは避けた方が良いです.積極的にスポーツモード切り替えて,3速または2速固定で運転すると燃費が良くなると思われます.エンジンブレーキ時のフューエルカットも2000rpm以上じゃないと働きません.
7)ハイオクガソリン
レグナムはハイオク,レギュラーのどちらも使用可能ですが,レギュラーではシフトアップ時や上り坂など負荷がかかった時にノッキング音が聞こえます(もしハイオクを使ってもノッキングするときは燃焼室にカーボンがかなり堆積しています).ハイオクを入れた方が燃費にもエンジンにも良いでしょう.
8)アーシング
簡単にできますが,効果はよくわかりませんでした.
9)エンジンオイル
BP社のバービスプレミアムSM 0W-20 を使ってみました.(本来は0W-20が推奨になっている車じゃないと良くないらしいですが...) エンジン音が静かになったので摺動摩擦も減っていると思います.オイル漏れは起きませんでした.しかし、その後、オイル漏れを起こしました。やっぱり古い車には良くないです。
10)混合比を濃くしてみた
雑誌を読むと排気管を見れば,そのエンジンの調子がわかるそうですが,私のはススだらけで不完全燃焼間違いなし.そこで,多少古い方法ですが,水温計をだまして,混合比を濃くする方法を試してみました.ECU(コンソール中の前の下にあります)の水温計からの線を切って,5KΩのボリュームを入れました.結果はあまり抵抗を高くすると,不燃焼ガスのため排気温度異常ランプが点きますが,それまでに調整すれば低速での馬力向上やノッキング音が消失します.排気管のススはあまり変わらないような...ボソッ。GDIエンジンは完全に空気とガソリンが混合しないので、不完全燃焼になるそうです。
結果
燃費は満タン法で8km/l台から10km/l台へ良くなりました.(走り方は以前より高回転まで回しているので,燃費が悪くなっても仕方がないと思っていたのですが,これこそGDIエンジン。)