私的に注目の新薬
インターネットでもなかなか新薬については検索で引っかかってこないので
それなら!ということで自分で勝手に選んで書いてみました.今までと同じ薬でもいろいろ
改良(改良薬?)されていますが,全くの新薬となると少ないようです.医学雑誌をみても
大企業は自社の薬を大きく宣伝していますが,それ以下の会社では宣伝が少ないです.
それにしても海外誌の宣伝に比べると,イメージ広告が多く,ユーモアに欠けるようです.
厚生労働省の広告規制があるのかな?
イミグラン錠50(コハク酸スマトリプタン)グラクソ社
片頭痛(群発性頭痛を含む)のお薬ですが,頭痛の発作中にも効果があるお薬です.
通常の鎮痛剤に比べて効果があり,胃部不快などの副作用がありません.
作用機序が血管を収縮させ痛みを抑えます.薬理学的には5-HT1B/1D受容体作動薬です.
薬品会社は依存性は無いと言ってますが,やはり何回も使うとその効きは悪くなり,
使用回数は増えていくと思われます.自分自身が片頭痛持ちなので今まで使っていた
クリアミンSよりはいいかもしれないです.購入予定.
ラジカット(エダラボン)三菱東京製薬
脳梗塞の急性期にに出てくるフリーラジカルを中和するお薬です.ほかの血栓溶解剤や
低体温維持療法に比べて致命的な副作用は無いようです.注射剤で発祥から24時間以内で
14日間まで投与可能です.使ったことがないので効果はわかりません.FDAの承認は
まだありません.
フィブラスト(ヒトbFGF)科研製薬
褥瘡・皮膚潰瘍治療剤です.遺伝子組み替えでつくったサイトカインです.これも日本で開発したようです.
わかりやすく言えば線維芽細胞の分裂を促すホルモンですが,どんな細胞も分裂を促進するせいか
悪性腫瘍を持っている人には禁忌になっています.この点が再建外科には使いづらいようです.
そのほかの領域には使い道があると思います.今度手術に使ってみようかな?
エボザックカプセル,サリグレンカプセル(塩酸セビメリン) 第一製薬,日本化薬
シェーグレン病の口腔内乾燥症の治療薬です.唾液腺細胞のムスカリン受容体に結合して唾液分泌を
促すそうです.自分でもワゴスチグミンを使っていましたが,効きは今ひとつでした.この薬も
同じような作用機序なので副作用は少ないけど,効きはどうでしょうか?専門的には使ってみたい薬です.
ボトックス注 アイルランドの会社,販売はアラガン
新薬じゃないけど,保険が使えるようになったお薬です.痙性斜頸,眼瞼痙攣,顔面痙攣や
美容整形にも使われています.A型ボツリヌス毒素です.