鍋の持ち手は自作の自然木で! 
            




平成19年 6月10日(日)

 家で愛用している鍋の持ち手が割れてしまった。熱に強い素材でできているとはいうものの、流石に年月が過ぎて劣化したようだ。
女将が愛用していただけに何とか復活させたくて、持ち手の部品についてインターネットで調べたが全然ヒットせず。
以前、どこかで持ち手だけが並んでいるのを見たことがあったが、それはきっと取り外しができる鍋の専用持ち手だったのだろう。
仕方がないので自作することにした。鍋など使い捨てで、安物がいくらでも売っているが、それを購入したのでは九隆庵の名がすたる。
頑張って、挑戦してみました。


1 壊れた状態 2 用意するもの 3 先ずは削り出しです
持ち手から鍋の側面に向かってねじを通して締め上げる形になってます。これは難しいぞ〜。 堅くて燃えにくい素材として、庭で枯れた白樫の幹を選びました。道具はノミ、彫刻刃、ドリルなど。 もともとの持ち手をよく見て、同じ形に削り出します。鍋との接合面の角度には十分に注意してください。持ち手を止めるねじが、持ち手とは違った角度で入っていくので、接合面と止めるねじの角度を十分に観察して、真似ていく必要があります。ここが一番大事です。角度を決めて、ドリルでねじ止めの穴を開けておきます。(もともとの持ち手を真似てボルトの差込口から鍋にかけて溝を掘ってしまいましたが、よく考えると不要でした。途中で気が付いたのでセーフでした。


4 ねじ止めします 5 アルミ線を巻きます
ねじ止めの金具が思ったよりも長かったので、長さ調節のためにナットをかましました。
ねじを完全に締めた状態です。どうしても緩みやすいので、相当堅く締め上げます。 持ち手は燃えやすいので、アルミの太い線を巻きつけました。端先は開けた穴に突っ込みます。

6 完成です 
しっかり締まっていて緩みはありません。削りを正確にすればするほどしっかり締まりますが、多少ずれてもねじ締めで相当締まります。持ち手が長すぎると、倒れやすいので、丁度いい長さを見て、切り落とします。早速、使ってみましたが、まあまあでした。柄が燃えるのが心配です。燃えそうだったら、金属板を柄の付け根に巻こうかと思います。


 今時、鍋など使い捨ての時代だ。安いものでいい物がたくさん売っている。持ち手を付け直すなど狂気の沙汰かもしれないが、
使える物は大事に使いたい。愛着が湧いているのだ。改良しても持ち手がだめだったら諦めて買い換えることにします。
簡単そうだけど、形合わせの造作は結構面倒くさい。どこが引っかかっているのか何度も合わせながら削り出していくからです。
この外、今日はアイロンのコードの断線を修理しました。このアイロンも長年使っているものです。