リビングに和のスペースを作ろう 
       
       置き座敷を簡単に作ろう!                          


                                      平成22(2010)年8月13日(金)〜

  

   さあ作るとするか…構造は?

 20数年使ってきたソファーが破れ臭くなってきたので、ついに廃棄処分となりました。4つのソファーの内、2個は解体してゴミ収集に出しましたが、細かな留め金などが多く解体に苦労したので、残り2個は諦めて収集センターに持ち込みました。実際、収集センターの料金は安くて、4個とも持ち込めばよかったと後悔しましたが、収集センターの労力は少なくなりましたかね?
 さて、その代わりとして新たに、ソファーに代わる物を制作することとなりました。木の枠組みのソファーが第1案にありましたが、多用途を考えて、和の畳の置き座敷を作ることにしました。
 広さは畳2枚分。高さは腰掛けて足裏が丁度付くくらいの設定です。構造は基本的に板を組み合わせた台の部分に裏打ちした畳部分を乗せるというものです。畳の下は収納もできるようにします。台の部分はできるだけ簡単な方法で作ることが目標です。


これは畳と棚を購入してから書いたものです。
   1 半畳の畳と台の部分になる組み立て式家具の購入

 大工さんに頼めば20万円ぐらい請求されそうなものですが、安く仕上げたいので、まずは市販の半畳の畳を探しました。薄い物はだめ。ホームセンター2店目で1.8センチ厚で底に板が入った畳を見つけ4枚購入しました。980円×4=3,920円
 次は、この畳のサイズに合わせた台になる組み立て式の飾り棚を探しました。つまり棚を横置きにして、その上に畳を置くという構造です。畳を広げ畳を囲むように縁を付けられるのがベストの大きさです。大きさでそこそこ満足でき、強度もあり、しかも値段も安い物が見つかったので2個購入して組み立てました。4,900円×2=9,800円

棚を2個並べたもの。 畳を乗せるとこんな感じ。当然隙間はあります。

   2 覆い囲む木材の用意と切断

 次に、この台の部分を覆い囲むようにして、自然木風の置き座敷に変身させる段階です。木材は安いSPF材をホームセンターで購入。当然、板は反っている物が多いのですが、なるべく反りの少ない物をねばり強く選んで購入。
A:19×140×1820  6枚  468円×6=2808円
B:19×89×1820   1枚  198円×1=198円    計3,006円
 部屋の角に設置するので、造作する縦面は2面のみ。A材の4枚を台の寸法に合わせて切断して、台の棚で使われているねじ穴とねじを利用して止めるという方法。ここで難しいのは、いかに台のねじ穴とぴったりで木材に穴を開けるかということです。一端、台の板を外して墨打ちするのがベストです。組み合わせ部分の板の厚みなど計算して、上下裏表が間違わないように墨打ちしましょう。ねじ穴は当然短くなるので、ねじ穴に1センチほどに折った割り箸を突っ込んでからねじ止めすれば、緩みません。


台を立てるなど作業しやすい形を作ります。
ねじの頭を埋め込むために幅広の刃で少し削っておきます。 台の棚は足の部分など、若干の飛び出しがあるので、板は少し削ります。 側面の板と台の棚との寸法のずれは、底の部分を浮かして調節すれば違和感なし。 畳を囲む上板部分も切り出しておきます。縦引きなので、焦らず地道に真っ直ぐ切ります。 切った木の角はドレッサーで少し磨いておきます。


  3 上面の縁の板を組み合わせる

 木材の切り出しができたら今度は組み立てです。畳と側面の板とは間が空いているので、板で埋めていきますが、その部分は畳を下から支える部分がないわけで、畳の沈み込みが起きてしまいます。そこで、角はもちろん部分部分で畳を支える工夫が必要になってきます。なるべく簡単にきれいにコンパクトにできるように工夫してみました。

畳と台との隙間を埋める部分は、板の裏側から小板を付けて、畳が沈み込まないようにします。 ボンドで仮接着して、場所を決めてから、ねじ止めします。これでぴったり合います。 台の4辺について、同じように小板を付けていきます。一つの角ずつぴったり合うように作ります。 左の写真の部品を角で組み合わせた様子です。板がお互いに支え合っている様子が分かると思います。 支えが足りない部分は簡易的に支えを付け、畳が沈み込まないようにします。


  4 仕上げ、そして完成

 ねじ締めを確実にしてから、全体に軽くペーパーをかけ、さらに保護材のワトコオイルを塗りました。ナチュラルタイプは白木のイメージを崩さずにしっとりと仕上げるのに最適ですし、すぐに乾燥するので有り難いです。畳をはめ込んでがたつきなどがないか確認して完了です。が、実際はここから困難なことが起きました。
<困ったこと>
 購入した畳は叩いた感じや重さから、裏側に板が入っていて強度はかなりあるだろうと予想していたのでしたが、実際に畳を敷いて乗って体重をかけてみると、若干ふわふわして心許ない感じでした。そこで、要らなくなった雑誌などを積んで支えるポイントを増やしました。もともと収納を目指していたので結果的にはよかったのですが、畳の強度のなさにはガッカリでした。


 ナチュラルな感じが気持ちいいですね。
畳2畳分のスペースです。

 若干不満はあるもののほぼ予定通りに完成しました。畳のい草の香りがとてもよく、この上で寝ころぶと爽快です。家人もわざわざ枕を持ってきてここで昼寝をしたり、子供はここで夜も寝たりと大人気です。心持ちへこみを感じる部分があるので、さらに改良して強度を増したいと思います。
 これで2010年夏の制作は終了かと思っていたら、女将が「やはり置き座敷と来たら次は低い感じの木作りのソファーがこの置き座敷には似合うね。」だと…。また課題ができました。

<かかった費用>
 費用の合計は、16,726円。ねじ釘やペーパー、ワトコオイルなどは家にあるものを利用しました。別に買えば1,000円程度プラスになります。台の棚も自作すれば確実に1万円以内でできるでしょう。さあ、高いお金出さないで、自分でやってみませんか?しかも今なら夏物の畳の敷物は安くなっているはずですからね。