20数年使ってきたソファーが破れ臭くなってきたので、ついに廃棄処分となりました。4つのソファーの内、2個は解体してゴミ収集に出しましたが、細かな留め金などが多く解体に苦労したので、残り2個は諦めて収集センターに持ち込みました。実際、収集センターの料金は安くて、4個とも持ち込めばよかったと後悔しましたが、収集センターの労力は少なくなりましたかね? さて、その代わりとして新たに、ソファーに代わる物を制作することとなりました。木の枠組みのソファーが第1案にありましたが、多用途を考えて、和の畳の置き座敷を作ることにしました。 広さは畳2枚分。高さは腰掛けて足裏が丁度付くくらいの設定です。構造は基本的に板を組み合わせた台の部分に裏打ちした畳部分を乗せるというものです。畳の下は収納もできるようにします。台の部分はできるだけ簡単な方法で作ることが目標です。
大工さんに頼めば20万円ぐらい請求されそうなものですが、安く仕上げたいので、まずは市販の半畳の畳を探しました。薄い物はだめ。ホームセンター2店目で1.8センチ厚で底に板が入った畳を見つけ4枚購入しました。980円×4=3,920円 次は、この畳のサイズに合わせた台になる組み立て式の飾り棚を探しました。つまり棚を横置きにして、その上に畳を置くという構造です。畳を広げ畳を囲むように縁を付けられるのがベストの大きさです。大きさでそこそこ満足でき、強度もあり、しかも値段も安い物が見つかったので2個購入して組み立てました。4,900円×2=9,800円
次に、この台の部分を覆い囲むようにして、自然木風の置き座敷に変身させる段階です。木材は安いSPF材をホームセンターで購入。当然、板は反っている物が多いのですが、なるべく反りの少ない物をねばり強く選んで購入。 A:19×140×1820 6枚 468円×6=2808円 B:19×89×1820 1枚 198円×1=198円 計3,006円 部屋の角に設置するので、造作する縦面は2面のみ。A材の4枚を台の寸法に合わせて切断して、台の棚で使われているねじ穴とねじを利用して止めるという方法。ここで難しいのは、いかに台のねじ穴とぴったりで木材に穴を開けるかということです。一端、台の板を外して墨打ちするのがベストです。組み合わせ部分の板の厚みなど計算して、上下裏表が間違わないように墨打ちしましょう。ねじ穴は当然短くなるので、ねじ穴に1センチほどに折った割り箸を突っ込んでからねじ止めすれば、緩みません。
木材の切り出しができたら今度は組み立てです。畳と側面の板とは間が空いているので、板で埋めていきますが、その部分は畳を下から支える部分がないわけで、畳の沈み込みが起きてしまいます。そこで、角はもちろん部分部分で畳を支える工夫が必要になってきます。なるべく簡単にきれいにコンパクトにできるように工夫してみました。
ねじ締めを確実にしてから、全体に軽くペーパーをかけ、さらに保護材のワトコオイルを塗りました。ナチュラルタイプは白木のイメージを崩さずにしっとりと仕上げるのに最適ですし、すぐに乾燥するので有り難いです。畳をはめ込んでがたつきなどがないか確認して完了です。が、実際はここから困難なことが起きました。 <困ったこと> 購入した畳は叩いた感じや重さから、裏側に板が入っていて強度はかなりあるだろうと予想していたのでしたが、実際に畳を敷いて乗って体重をかけてみると、若干ふわふわして心許ない感じでした。そこで、要らなくなった雑誌などを積んで支えるポイントを増やしました。もともと収納を目指していたので結果的にはよかったのですが、畳の強度のなさにはガッカリでした。
若干不満はあるもののほぼ予定通りに完成しました。畳のい草の香りがとてもよく、この上で寝ころぶと爽快です。家人もわざわざ枕を持ってきてここで昼寝をしたり、子供はここで夜も寝たりと大人気です。心持ちへこみを感じる部分があるので、さらに改良して強度を増したいと思います。 これで2010年夏の制作は終了かと思っていたら、女将が「やはり置き座敷と来たら次は低い感じの木作りのソファーがこの置き座敷には似合うね。」だと…。また課題ができました。
<かかった費用> 費用の合計は、16,726円。ねじ釘やペーパー、ワトコオイルなどは家にあるものを利用しました。別に買えば1,000円程度プラスになります。台の棚も自作すれば確実に1万円以内でできるでしょう。さあ、高いお金出さないで、自分でやってみませんか?しかも今なら夏物の畳の敷物は安くなっているはずですからね。