ちょっとお茶を一杯のおもてなし椅子の製作 
      


平成20年 1月27日(日)
 アトリエ作りは一応完了しました。玄関は、ブーツなどの背の高い靴類の収納もきれいに片付けることができる下駄箱を付け、その上には作品を展示できるようになっています。いい雰囲気になりましたが、そこでまた難問が発生。ブーツを履くための椅子が欲しいと言うのです。椅子がないと履きにくいようです。確かにそのような感じはします。さらに、お客さんが来られたときに、休んでお茶でも飲んでいただこうという場所が欲しいと言う訳です。そこで、この両方の要望に応える椅子を作ることにしました。
 基本案は長椅子の座席にミニテーブルを組み合わせ、しかもそのテーブルは座席部分で移動でき、例えばお客さんが2人の場合は中央に移動するというものです。テーブルですから、がたつきがないようにしないといけません。椅子の座席の上に載せてスライドさせる簡便な方法でよいかと思いましたが、デザイン及び転等防止のため、床の上をキャスターで移動させる方法になりました。
 


1 材料・道具の用意
・SPF材  椅子の部分   183.5×18.5×3.7 2枚  座板になります。切り落とした部分は脚の部分2枚分になります。  
                   91.7×18.5×3.7 1枚  残りの脚の部分2枚分になります。
       テーブルの部分 91.5×23.5×1.8  2枚  これでぴったりの箱ができます。
・丸細木  10ミリ 6ミリ 少しだけ
・ボンド、ペーパー(サンダー)、鋸、電動ドリル(木工穴あけ刃、ドライバー)、木ねじ、スコヤ、メジャー、塗料、刷毛など

2 座面作り
木材は微妙に反っているので、平面を出すために少し削ります。 2枚の板をボンドで接着します。床面を利用して、平面を出します。 椅子の長さの分だけ切ります。残りの部分が脚の一つになるようにして無駄をなくします。同時にもう1脚分切断して接着しておきます。

3 脚の取り付け
座板に脚を付ける部分の墨付けをしておきます。板は端で反りが強くなるので、なるべく端の方に開けることが大切です。 座板にねじ穴を開け貫通させておきます。さらに埋め込む細木の大きさの穴を5ミリほど開けておきます。 脚にボンドを付け接着します。右の板のような添え木を置いておけば、一発でずれずに接着できます。必ず直角を確認してからねじ止めします。 座る部分の基本形が完成しました。脚を直角に切り出すこと、脚を直角に付けないと、絶対ガタが出ます。直角出しに最新の注意をしてください。

4 テーブルの組み立て
板を切り出し、テーブルを組み立てます。座板をぴったり挟むようにします。ボンドを付けながらねじ止めします。 テーブルは箱を組み立てる要領でできますが、ここでも直角出しをすることで、歪まずに組み立てられます。 材木の木口にホッチキスが埋まっていました。カンナの刃を傷めてしまいました。ホームセンターの人はこういうことはしないで欲しいと思います。

5 穴埋め 6 キャスター付け
ねじ穴を埋めるために細木を切ります。切断時に毛羽立ちますが、必ず取り除いておきます。 穴にボンドを入れた後、細木を打ち込みます。ある程度入ったらあて板を置いて叩き込みます。 穴に埋めた細木の頭を削ったり木口を削ったりするのには、ドレッサーが便利です。ある程度面取りもできます。 テーブルの箱の底にキャスターを取り付けます。箱の移動方向が一定なので、この方向が決まったタイプがベストです。

7 塗料ぬり 8 完成です
全面にペーパーをかけた後、ワトコオイルを塗りました。これはアトリエの栗の床に塗ったものです。 ムラにならないように薄く延ばしながら塗ります。薄くても汚れは付きにくいし、狙いはシミ予防です。 綿のおざぶを置いてみました。2人掛けの時はこんな感じですね。テーブルには自作湯呑みセットを置いてみました。 長椅子の脇には和紙のあかり、上には布額、正面には陶の作品と全て自作のものばかりとなりました。

    何とか短時間で完成にこぎつけました。絶対に必要な物でもないですが、あれば何となく有り難みがわいてくるというもの。
    これで、玄関周りはかなり完成度が増しました。でも、またさらなる難問がわいてくることでしょう。