スマホカバー完全手作り                    

                                             平成30年(2018)9月17日(日)



  市販のスマホカバーでは満足できない!なら、自作するしかない!

九隆庵女将がずっと言い続けているのが、「スマホのカバーを探しているけど、気に入ったものが見つからない。」ということ。カバーやケースの販売店に行っても、あるのはiphoneのものばっかりで、アンドロイドのものは少なくて、ダサくて変なものばかり。確かにアンドロイドはマイナーかもしれないが、PCとの互換性は高くて、パソコン同様の扱いができる優秀なものなのに。そこで、意を決してアンドロイドのスマホカバーを自作することにしました。多くのアンドロイドファンの皆様もトライしてみてください。既製品で満足しているiphoneユーザーが、うっとりするようなものを作りましょう。

 1 基本形はこんな形
 
構造は簡単で、形もシンプルですから、難しい部分はあまりありませんが、折り重ねる形ですから、折れ曲がる部分がきれいに曲がるかが問題で、その部分のあそびのスペースの取り方を調整することが最重要課題だと思えました。そして、材質は折れたりしない軽いものが基本です。バルサ材は加工しやすいので考えましたが、割れるので厚紙を採用しました。子どもの絵本のボロボロの表紙を再利用しました。表装はすでに購入済みの女将のお気に入りの布。紙と布の接着ですから、布専用の接着ボンドを使うことにしました。予めスマホのサイズを紙に写し取っておきました。特に、カメラレンズと、カメラセンサーの穴は重要です。幸い指紋認証は付いてなかったので少し手間が省けました。さて、いよいよ製作です。

 2 材料や道具を揃える
材料:布、絵本の表紙の厚紙、磁石の留め具
道具:布用ボンド、アイロン、当て布、カッター、はさみ、ピンセット、定規などの他、小型のルーターとルーターのやすりの刃、ペンチなど。完成後に吹き付ける汚れ防止のためのスプレー、カバーにスマホを固定するやや強力な両面テープ。布用ボンドはコニシ株式会社の「裁ほう上手」を選択。これはアイロンを使うことで、より強力な接着力が得られる優れものです。

 3 切断と接着です

カッターで厚紙を切り、部品を作ります。端々をルーターで削り、特に折り合わせる部分は、45度の傾斜で削り取り、折り合わせがスムーズになるようにします。穴も開けます。 端々がきれいに整ったら、貼り付けです。布を紙の板に合わせて切り、順に貼っていきます。角はピンセットで細かくひだを作り、重ね合わせて貼ります。 カメラのレンズの部分は、丁寧な仕事が要求されます。きれいな丸であり、布が内側に吸い込まれていないといけません。ボールペンの先を突っ込んだ状態で、布を脇に接着していきます。 外側ができました。ここまで来るとかなり安心ですが、この状態では、折り合わせの部分は固まっていないので、折り合わせの隙間の設定が正しかったのか、凄く心配になります。

 4 いよいよ完成です

実は留金具の足の部分が、スマホの画面を傷付けないように、紙を重ねて貼って二重構造にしてあります。裏地を片側ずつ順に貼ることでずれません。 細い留め帯もしっかり布を巻きました。磁石の金具の止め部分の頭がどうしても出るので布の柄を合わせて上から布を貼り付けました。 完成です。折り合わせ部分の調整はうまくいきました。両面テープで固定してOK。少しぴったりしすぎる感じですが、使っているうちに緩んでくるのでこれでよいかと思えました。 汚れ防止のためのスプレーを掛けました。常に手にするものですから、汚れや傷みは避けられません。また作るのは面倒なので、その時は上から重ね貼りもよいかもしれません。
 
 
構造は簡単ですが、こういう簡単なものは、意外とやってみないと分からないことが多く隠れているものです。
@折り合わせの部分のあそびの調整。1ミリ程度の隙間を開けることで折れ曲がるようにしましたが、ほぼOKでした。厚紙を斜めに削り落とすことで折れはスムーズでした。隙間がありすぎると緩くてだらっとしてしまい、スマホを開いた時に、だらりと左側が垂れてしまいます。
A紙は木よりも加工が難しいということ。ルーターで削っても繊維かすが残り、すっきり削れない感じでした。軽くて割れないのでよいのですが、意外に加工が面倒でした。
B金具がスマホ画面を傷めないようにする工夫が必要。今回は、金具の部分に厚紙の厚さを半分に裂いて減らして貼ったり、金具が飛び出さないように金具部分の厚み分を削って貼ったりする等の工夫をしましたが、こういうスマホを傷めない工夫は絶対必要です。
Cコニシの布用ボンドは優れもので、アイロンを使うことでかなりの接着力を簡単に得られるということ。


まあ、何とか予定通りには出来たのでよかったというところですが、結構、時間は掛かりました。簡単には説明しにくいノウハウというものがあります。材料の調達計画、厚紙の切り方や端の処理、布の切り方と特性、接着の仕方、組み立ての順序、きれいに見せるための手立てなどです。今までの経験から予測したものが多くある訳で、試行錯誤の結果として、何とか出来ているという状態です。スキルを積み重ね、工夫して作る楽しみが持てるとよいですね。