障子の桟の修復 
 2020年(令和2年)8月6日年2月24日 


   障子の桟が折れてなくなっている

  長らく北側の和室は、長女の部屋、長男夫婦の寝室と順に使われてきましたが、この度、長男夫婦が家を新築したので、この部屋が空き、大掃除となりました。で、問題となったのが障子の張替え。娘も息子も障子を外してカーテンを付けていたので、今度は元に戻そうと倉庫部屋で障子を探すと、障子紙は剥がされ、桟が折れ、しかも残骸が見当たりません。これは大問題です。まず桟を洗い乾かしてから、折れた部分の修復を試みました。

 1 桟の構造を理解する。
 
折れた部分を切り取り、新しい木を挟み込むことにしました。 枠の部分ははめ込みになっています。 細い桟の部分は交点で切り外しました。交点で支えて強度を出します。

 2 同じサイズの桟を切り出す。 
高級な日本酒が入っていた木の箱のふたの部分を切り出して利用することにしました。 目印のラインに合わせて、カンナで少しずつ削ります。
 

 3 はめ込み部分の造作をする
 
先ずは、枠に差し込む部分から作ります。目印を付けます。 鋸とカッターナイフでサイズ、向きなどを同じようにして作ります。 細い桟の交差部分は、枠に差し込んでからぴったりになるようにサイズを調整し、削り出します。

 4 完成です。障子紙も貼りました。
 
交差部分を叩き込んで修復完成です。色の違いは目立ちますが、きれいな仕上がりです。 この後、障子紙を貼りました。両面テープで貼る障子紙です。両面テープの素材はビニールなので、障子の張替えのときは一気にできます。 実は手前左側に掃き出し窓があり、そこも障子なので、同時に張り替えました。4枚の障子を張り替えるのは、なかなか大変でした。

 
  障子の買い替えるとなると高額になります。このように部分的なものは修復して再利用し、節約しましょう。
  長らく共に過ごしてきたものには愛着がわき、簡単には手放せなくなりますね。