土で作る楽しみ 
 平成20年5月2回目の作品   
 


   
   H20年 5月31日                    画像にカーソルを置くと別画像になります。(一部ならないものもあります)
  
   なんと5月には2回、焼成作品を載せることができました。と、言ってももうほとんど6月なんだけど…
   今回は、金彩釉、錆釉に漆黒釉など渋めのものばかりです。
   金彩釉はどうしても試してみたくなった釉薬。濃さの加減が分からなかったので、均一な発色はできませんでしたが
   そこそこのいい雰囲気に仕上がりほっとしました。
   錆釉はマット調かと思いきや全く予想外でつやつやの仕上がりでした。つやつやの中に金色に似た錆のような細かな
   粒々が全面にちりばめられています。厚くかけると黒が強くなるようです。
   漆黒釉の大皿はとてもよい出来で、このサイズのものとしては満足の作品となりました。
   化粧土かけの長小皿はとても雰囲気がよく、このタイプのものとしてはかなり満足できる作品となりました。
   慌てて制作した割には出来がよかったようです。6月もこの調子で頑張ってみます。

  
 
大皿:信楽赤荒目土、錆釉を薄く吹きがけの上に漆黒釉かけ。色むらもなくとてもきれいに焼けました。はぜ石の飛び出した上にもしっかり釉がかかり、はぜ石の白さのわずらわしさがなくなり落ち着いた雰囲気です。径25.5 高5.5 フリーカップ:信楽赤荒目土、金彩釉。渋くなる金彩釉にはこのようなモダンな形が似合うように思えます。金の発色が全面でない分、落ち着いた雰囲気になりました。もう少し黒っぽくてもよいな。径12.6 高7.5 飯碗:古信楽荒目白土、金彩釉。外側のはぜ石の飛び出しが目立つ。内側ははぜ石周りで金の発色が見られます。渋すぎるので飯碗というより鉢として使うほうがいいかな?径13.8 高7.1

フリーカップ:古信楽荒目白土、金彩釉。これも渋い仕上がり。内側より外側での金の発色がよい。色合いからして珈琲というより焼酎などを飲むのに使うといいかな? 径9.3 高7.5 湯呑:土、釉薬は左に同じ。金の発色はいまいちだった。どちらかというといぶし釉のような光沢のある銀色となり、全体的には黒茶になっています。 この金属質はうまく使うといいかもというところです。径8.3 高8.0 大鉢:信楽赤荒目土、錆釉。重さのバランスもかなりいい感じです。マットを期待していた錆釉が実はつやつやだった。意外だったのですが、結果としては見所がたくさんあるいい焼き上がりになったように思えます。径21.4 高6.6

飯碗:信楽赤荒目土、錆釉。かなり渋い。2個とも同じように焼いたが、右側はどちらかというと赤紫色っぽくなっています。釉薬の厚さはほぼ同じだったと思いますが微妙な違いで色合いも変わってくるようです。左 径14.5 高6.5 右 径14.0 高7.2 中皿:信楽赤荒目土、化粧土かけ、錆釉。見込み、高台部分に変化をもたせてみました。化粧土のせいか、釉かけが薄かったからか錆の雰囲気はなく、赤みのある茶色の飴色っぽいつやつやした感じになっています。もう少し大きく作ると蕎麦鉢にいい感じです。径14.8 高4.5 小鉢:信楽赤荒目土、化粧土かけ、漆黒釉。口辺のみ錆釉を下塗りしてあります。そのせいなのか、口辺の釉が流れ落ちて化粧土の地肌が見えています。何と渋い!この雰囲気は今後生かせそうです。径13.0 高4.8

湯呑み:古信楽荒目白土、化粧土、漆黒釉。細幅のへらで押し削りのラインを入れ、素焼き化粧土を埋め込んであります。土が白土であったため、漆黒釉が違った雰囲気をかもし出しています。径7.4 高7.6 飯碗:古信楽荒目白土、黄瀬戸釉。以前にもこの組み合わせで作ったことがあります。はぜ石の白さが目立たずいい感じです。しかしやはりはぜ石の粒が大きすぎる。荒目土の購入は控えて、自分ではぜ石の大きさを調整して混ぜていきたい。径13.7 高6.6 船徳利:黒泥土、黒織部、内側は木灰透明釉、口辺に天然土灰を垂らしがけ。黒織部のグラデーション、口辺の垂れと緑っぽい発色が、予想以上にうまくできた。船徳利は船の上でもひっくり返らないように底を広くしたどっしりとした徳利のこと。径12.0 高12.0

フリーカップ:信楽赤荒目土、化粧土、木灰透明釉。赤鉄砂土のような鉄粒の感じはないのでシンプルに見えますが、その分きれいな感じに見えます。普段使いにいい感じです。左 径11.2 高7.0 右 径10.2 高6.5 豆皿:信楽赤荒目土、化粧土、古代呉須、木灰透明釉。青海波紋と木賊紋の2種。小さい皿に絵付けをするのは、気が楽で楽しい。しかし細かいので筆先の揺れをなくすのがなかなか難しいものです。径8.0 長小皿:赤鉄砂土と白土の混合土、化粧土、古代呉須、木灰透明釉。クリームっぽい化粧土がようやくできたという感じ。成形もかなり気を使っています。この作り方のものは完成度が高くなって嬉しいです。長18.5 短6.4

            今回は渋いものづくしでした。どれもそこそこいい渋さに仕上がったので、結構満足感はありました。
               金彩釉の特性を生かして、もっと薄めに成形して、金属質の皿などを作ってみたくなりました。
               錆釉はそれなりに面白い釉だと思いました。使い方次第で結構楽しめそうです。
               クリームっぽい化粧土ができたことや、大皿が変形せずにしっかり焼けたことなど
               成果はあったので、久しぶりにそこそこ満足できる焼成となりました。
               6月も本焼きまで持っていけるように、頑張りたいと思います。