土で作る楽しみ 
 平成20年12月の作品   
 


   
   H20年 12月14日                
                                    
   今回はすべての作品を黄土で成形。
   課題は、焼成後は赤黒くなる黄土の土色を上手く生かすこと、化粧土とのコントラストをうまく表現することでした。
   釉かけ、彩色はほぼ二通りの方法でやってみました。
   一つは素焼き後に、素焼き化粧土をかけて、線削りしたもので、透明釉をかけていない部分は赤黒の土色がきれいに出ました。
   また、化粧土もきれいな白色に発色し、かなりいい感じに仕上がりました。   
   もう一つは生土に化粧土をかけたものですが、化粧土が薄いものはグレーっぽくなっています。
   結果として、線削りなどの装飾を施し、化粧土のテクスチュアーを生かすなら素焼きに化粧土がけがよいようですし、
   化粧土の溶けや垂れなどの自然な風合いを出すなら生土に化粧土がけがよいように思えました。
   成果はあったので、今後の焼成のデータとして生かせそうです。
   次回は年が明けてからとなります。12月中の成形は時期が時期だけに難しいかもしれません。
   
  
 
フリーカップ:黄土 外側の上部は無釉 その下は素焼き化粧土かけ 内側は石灰透明釉:無釉の部分の赤っぽい黄土の色がきれいにでました。狙っていた雰囲気に焼けました。いい出来です。径12.4 高6.5 フリーカップ:黄土 基本的に左に同じですが、口辺外側には石灰透明釉がかかっているので、赤っぽさは全くありませんが、雰囲気はよいようです。径11.9 高6.3 フリーカップ:土や釉かけは左に同じ:ラインを細かく入れてみました。左と同様に化粧土の部分は石灰透明釉を薄がけしてあるのでややマットな手触りになっています。径9.6 高7.2

フリーカップ:土や釉かけは上に同じ:ゆっくりろくろを回しながら、化粧土を刷毛塗り。やはり化粧土は薄くなっています。マスキングして化粧土かけをすべきでしょうが曲面ですし結構面倒くさいのは事実です。径11.4 高6.7 鉢:土や釉薬は上に同じ 内側は化粧土かけ 外側はイッチンでの線引きです。同じ太さできれいに線を引くのはなかなか難しいですね。苦労しました。径13.7 高7.8 中皿:黄土に赤鉄砂土を1/10混ぜ、さらにはぜ石を混ぜた土 生土化粧土かけ 石灰透明釉:内側には線削りととちを置いたかのような模様を入れました。この模様の部分は無釉でもよかったかな?径16.5 高4.8

中皿土や釉薬は右上の中皿に同じ。化粧土の垂れ具合が丁度よくて、シンプルなんだけどいい出来になっています。径17.0 高4.6 蕎麦鉢:土や釉薬は左に同じ。口辺の化粧土と、透明釉を落としました。やはり赤黒の土色がいいアクセントになっています。この雰囲気は結構好きです。径15.6 高6.3 中鉢:土や釉薬は左に同じ。ガラスのボウルにたたらを押し付けて成形したもの。しっかり押して成形したので、変形はありませんでした。煮物など盛るといい感じです。径15.2 高4.3

小鉢:土や釉薬は上に同じ。口辺は敢えてざっくりにして、化粧土はかなり厚めにかけました。厚い化粧土をはぜ石が押し上げひびが入っていますが、いい雰囲気です。径12.9 高4.5 湯呑:土や釉薬は上に同じ。生土化粧土かけ全体的にグレーになってしまっています。それはそれでいいのですが、やはり白っぽい方がいい。径10.4 高7.5 飯碗2個:土は左に同じ。化粧土をかけた上に漆黒釉かけ:漆黒釉がきれいです。木灰を混ぜて少し垂らそうかなと思ったのですが止めました。次回は垂れを表現したいと思います。左径12.5 右径13.5

飯碗:土は右上の飯碗に同じ 外側に漆黒釉を刷毛塗り:刷毛塗りはムラがどうしても出ますが、好みの分かれるところでしょう。 径13.0 高6.8 湯呑:土は左に同じ ろくろ目を強く出して成形し、化粧土をかけた後、擦り落としてさらにろくろ目を印象付けました。湯呑みとして作りましたが、色合いがいまいちなので、小鉢として使う方がよいでしょう。径9.8 高6.7 椿小皿:土は左に同じ。化粧土が薄かったこと、陶絵具の発色が悪かったことなどで、艶やかさがなく、沈み込んだ印象です。陶絵具で上手くいったためしがありません。径8.0

小物いろいろ:ぐい呑みとしては丁度いいくらいかな?



            忙しい中、テーマを決めて作っていくのはなかなか大変ですが、手ごたえはあります。
               黄土は今後も使ってみたいと思います。化粧土は薄くかかり気味なので、濃さや厚さに
               もう少し注意していきたいと思います。

               次回のテーマは、まだ決まっていませんが、飯碗や湯呑みを少し多めに、作ってみたいと
               思います。次回も、お楽しみに!