土で作る楽しみ 
 平成21年5月の作品   
 


   
   H21年 5月3日                
                                    

   前回の本焼きから随分時間が経ちました。
   やっとたまっていた素焼き作品に釉をかけて本焼きできました。
   今回は土は信楽赤土と赤鉄砂土のミックス土。釉はわら灰白萩釉、漆黒釉、白天目釉に化粧土かけなど。
   釉抜き剤を使っての釉抜きも加えてみました。
   形としては超ロングな長皿やサラダボウル、たっぷり入るピッチャーの酒器などです。
   成形から本焼きまで時間がかかりすぎて持っていたイメージが曖昧になったのを痛感しています。
   余裕がないと作陶はなかなかできませんが、いかにモチベーション+イメージを持続させるかが課題ですね。


 
小さい壺:信楽赤土と赤鉄砂土を1:1で混成 胴の部分から下は漆黒釉 内側と口から肩は金彩釉吹きがけ:金から黒へのグラデーションが結構きれいに出ました。高10.5 サラダボウル:土は左に同じ 全体にわら灰白萩釉かけ 外側のラインは釉抜き:もう少し白く濁るかと期待していましたが赤土の鉄分の影響かかなり渋い仕上がりになりました。径19.2 高6.4 飯碗:土と釉薬は左に同じ 筆での釉抜き:これも左と同様に渋くなっています。釉の抜け方はきれいです。この風合いで蕎麦鉢を作るといいなと思いました。径14.0 高6.5

飯碗:信楽赤土と赤鉄砂土が1:1の土 全体に漆黒釉 口辺にいぶし釉吹きがけ:釉が薄くざらつきが出るのを恐れて、厚がけにしたら、ぽってりとした感じになりました。口を厚くしたので欠けにくいでしょう。径13.5 高7.5 飯碗:土や釉薬は左と同じ:いぶし釉をかけた部分はやや茶色っぽくなっています。茶色が粒で出るのは好きですが、ベタになると趣がいまいちとなりますね。径12.2 高7.5  中皿:土は左に同じ 釉は全体に漆黒釉 口から内側に金彩釉ふきがけ:光にかざすと金の発色がじんわりと見えます。シンプルですがかなりよい焼き上がりとなりました。径18.7

珈琲カップセット:土は上に同じ 釉薬はわら灰白萩釉:絵柄は釉抜きのポップなデザイン。持ち手は釉抜きなので滑らず持ちやすいです。こういうのを好む女性の方は多いかもしれません。カップ径9.2 高7.5 酒器セット:土は信楽赤土と赤鉄砂土が1:1 化粧土の二重がけ 木灰透明釉:ピッチャー型の大き目の酒注ぎ器。猪口は枡型。たくさんお酒を呑む人にはもってこいです。注ぎ器高10.5 猪口高5.3 フリーカップ:信楽赤土と赤鉄砂土が1:1 内側と外側の腰まで白天目釉:いい雰囲気になりました。猪口にすると少し大きめですが、食前酒などにはいいかもしれません。径7.8 高8.2

超長皿:信楽赤土と赤鉄砂土が10:1 全面に白天目釉かけ:口辺はわざとゆらゆらさせてあります。いろいろな珍味、生春巻きを並べたり…楽しめそうです。長43.8 長四角皿と豆皿:信楽赤土と赤鉄砂土が1:1 化粧土かけ 木灰透明釉:長皿は化粧土垂らしがけ。豆皿は古代呉須で絵付けしました。すっきりなデザインにしました。長四角皿の長23.8 豆皿径7.6  




         鉄分が多い土とわら灰白萩釉の組み合わせは、相当渋くなるので、渋い作品を作るときはいい組み合わせです。
         黒の上に金彩のにじみが出るのはなかなか趣があります。ただし余りに金色すぎると食材の色を失わせてしまうので
         日常的に使用する皿では、釉のかけ方に気をつけないといけませんね。
         超長皿やポップな珈琲セットなどが上手く焼けたので、準備不足の割にはよい焼成でした。
         次回はもう少し数をこなすか、かなり大きい煮物鉢を作るか迷っています。