土で作る楽しみ 
       平成22年2月の作品  



  平成22年 2月1日


ろくろ目の雰囲気がよい感じです。高9.5 径8.2


段々にして成形したのがよかった。高9.4 径10.0

 今回は、柄ごてを作ろうと思い立ったのがきっかけで、成形は袋作りの徳利が中心となりました。いろいろな形というより、徳利の範疇の中でいろいろ試してみたという感じです。
 袋作りでは口をすぼめていくために、水分が均一に粘土に回っていることが大切で、土の状態を確かめながら少しずつ絞っていきました。また、手取りをよくするために、頑張って薄くしたり削りを入れたりしました。本焼きでは器全体が収縮してしまうため、思ったよりも厚く重たく感じてしまうからです。全体的にそこそこ満足はしていますが、もう少しだけ薄くした方がよかったかなと思うものもあります。
 還元焼成で上手くすると御本手など出るかなと思いましたが無理でした。土の鉄分不足、化粧土の薄かけ、弱還元だったということなどが原因だったと思います。焼き上がりの雰囲気は、還元が効いていて、素地土はグレーがかり、化粧土とのマッチングも落ち着いた雰囲気になっています。

 今回の作品は全て、信楽赤土、信楽白土、赤鉄砂土を2:2:1の割合で混成した土です。化粧土かけは、生乾きの作品をどぼ浸けにしたりかけ流しをしたりしました。基本的に口辺を除いて内側には化粧土がかかっていません。これは内側までかけるのともったいないからです。素焼き後は全体に石灰透明釉をしっかりとかけました。お陰でつやつやに焼け、その光沢感が丸みやかわいさをさらにアピールできました。
 一つ一つの作品の説明は今回は簡単にしました。大きさの大小は多少ありますが、どれも手に取って丁度という仕上がりです。

 やはり忙しくなってくると、全く制作ができなくなり、作品の写真ですら撮るのが困難になりますが、時間を見つけては頑張ってみたいと思います。 


上口は立ち上げたままのギザギザです。高9.0 径9.7 手に取ると、ほっこりとします。高8.5 径10.5 このシリーズは注ぎ口もろくろ成形です。高16.0 径11.0 少し重めです。もっと薄くすべきでした。高9.0 径9.0

化粧土の濃淡が絵柄になっています。高9.3 径8.2 上口は真っ直ぐです。高10.3 径9.5 化粧土が微妙に縞模様になっています。高10.5 径8.0 口の反りが丁度いいくらいです。高10.2 径8.2

削り時のカンナ跡が模様になっています。高11.2 径9.0 口を2段にしてみたものです。高11.8 径9.6 てびねり風のぼってりとした感じ。高11.9 径9.8 てびねり風のまん丸。高9.8 径9.6

どっしりとしたきれいな形です。高11.5 径9.2 薄く作ってあります。高8.0 長径12.0 短径9.2 意外とたくさん酒が入りそうです。高6.5 長径11.8 短径10.2 同時に作った猪口。渋い焼き上がりです。高4.2 径6.4 5個

化粧土吹きがけの猪口です。ざらつきがあります。高4.2 径6.2 3個 化粧土たっぷりの湯呑。高5.5 径9.2 豆皿。小さくてかわいいです。径9.0