土で作る楽しみ 
       平成22年7月の作品  



  平成22年 7月4日

 2月に本焼きしてから4か月以上経ってしまいました。今回は鉢物、酒器セットがメインで、他には猪口をたくさん焼いてみました。還元焼成も考えてみましたが、一部に織部釉も使ったのでシンプルに酸化焼成にしておきました。で、結果として、織部の作品は釉の剥がれが出て没作品となり、一体何をしていることやら…。金彩釉は予想以上に垂れが出て、棚板にくっつきましたが、垂れ具合が結構面白いので、左の写真で特別にUP画像にしておきました。酒器はまあまあの出来ですが、黄土を表面になすりつけたものは、やや出来が悪いです。どの作品にも、黒釉で(九隆庵) のマークを入れました。また猪口の高台は削り方を工夫したことで、ぐっと趣が出ました。これはうまくいって本当に嬉しく思っています。

鉢:白土と五斗蒔白土MIX土 金彩釉かけ:予想以上に垂れましたが、底と棚板はきれいに外せました。白と黒とにじむ金銀が妙にすがすがしく見えるので不思議です。径14.8 高6.2


小鉢:白土と五斗蒔白土MIX土 金彩釉かけ:激しく垂れて失敗かと嘆きましたが、よく見ると実にいい感じです。径11.0 高7.9 酒器セット:信楽白土 金彩釉:薄作りにして、くちばしは水を多く含ませ、ひょいと指で押し込んだもの。上手くできました(^^) 注ぎ器 長径10.2 高8.0 酒器セットの猪口:この写真ではぼんやりとしていますが、実際は金が滲み出ていてかなり渋いです。径6.6 高4.5


酒注ぎ器:信楽赤土+赤鉄砂土 化粧土 木灰透明釉:化粧土の容器の中で回転させたもの。自然な流れるような曲線ができました。径9cm程度 高10cm程度 酒注ぎ器:信楽赤土+赤鉄砂土 黄土 化粧土 木灰透明釉:黄土を素地になすりつけたもの。もっと化粧土が濃くかかるとよかった。径9cm程度 高10cm程度 酒器セット:信楽赤土+赤鉄砂土 化粧土 木灰透明釉:口を少し絞り気味にし、持ちやすく腹部は凹んでいます。長径11.0(くちばし含まず)  短径9.2 高11.0 小物:信楽赤土+赤鉄砂土 化粧土 木灰透明釉:ぐいのみは実は風情があります。青海波模様は色が薄くなりました。


猪口:信楽赤土+赤鉄砂土 黄土 化粧土 木灰透明釉:黄土の影響で化粧土がややグレーになっています。化粧土の濃淡もいい感じです。径6.6 高4.6 猪口:信楽赤土+赤鉄砂土 化粧土 木灰透明釉:注ぎ器とのセットのためたくさん作りました。同じものをたくさん作るのも試練です。径5.7 高4.2 猪口の高台まわり:高台は接地面から3ミリほどの所を削り込み、さらに円の内側も削り込みむことで、接地面積は少なく、しかも風情あるかわいい形になります。 湯呑み:信楽白土 緋色釉 木灰透明釉:緋色が全然出なくて残念でした。径8.8 高9.0


四角皿:信楽白土+細かいはぜ石 化粧土 金彩釉 木灰透明釉:指で丹念に押し広げて成形。中央部は化粧土のへら塗り、周りは金彩釉。和菓子を載せて楽しみたいですね。辺14.0 カップ:信楽赤土+赤鉄砂土 化粧土 木灰透明釉:胴の中央部に段がある形。段があるバージョンをもう少し作ってみたい。径10.5 高8.0 猪口:信楽白土+細かいはぜ石 化粧土 織部 木灰透明釉:織部と化粧土が重なっているところは、化粧土が浮いていて不良です。 碗:信楽白土+細かいはぜ石 化粧土 織部 木灰透明釉:左と同様に、釉が浮いています。今後は生土化粧土かけで考えます。

   今回は、失敗がありましたが、それなりに雰囲気は出せました。とにかく制作期間が長すぎると、イメージがばらついて
    返って作りにくくなります。次回はできれば少しピッチをあげて作ってみたいと思います。
    今回は底の作り方でいいやり方を身に着けました。趣のある底、高台は作品全体に雰囲気をもたらします。
    写真では載せませんでしたが、高大の内削りでも、菊の模様の削りもテストしています。
    次回からも取り入れていきたいと思っています。次回もまた、頑張ります。