土で作る楽しみ 
     平成25年11月の作品     




   平成25年 11月30日 

 息子の結婚式披露宴の乾杯の際に、自作の盃を使うということになり、製作を8月から開始しました。総数は120個。さすがに数が多いので、夏から取り掛からないと間に合わないという状況でした。1回の成形で12個程度までは成形できますが、その後の削りは倍以上、いや3倍ぐらいの時間が掛かりますので、そう簡単に作業が進むものではありません。また窯には1回で60個程度は入りますが、ぴったり120個焼いてもだめなわけで、失敗も含めると140個は焼くという計算になり、窯には何度も火を入れることになりました。
 結果、予定数は確保でき、披露宴も無事終了しました。乾杯の日本酒は新婦側が用意。また箸置きは新婦のお母さんが手作りで作りました。盃も箸置きもお土産として出席者にはお持ち帰り頂きました。
 やはり140個以上の製作は疲れましたが、今までの経験から、品のよいものが焼けて満足はしています。出席者からも好評でしたので、この企画は正解でした。

化粧土を掛けて、素焼きに入る前の様子。緋色釉も少し付けておきます。化粧土は2度掛けです。 かなり数はありますが、これでもまだ1/3以下です。 同じように作り焼いても、印象は微妙に違ったりします。これはソフトな感じです。

化粧土にひびが入っています。使えるのですがやはりだめです。 お持ち帰りのためのプチプチも用意しました。陶器の扱い方マニュアルも付けました。 ピンホールの水漏れをチェックしています。盃は長時間水を張るものではありませんが、厳重にチェックします。


      この製作は数が多いのと、時間は完全に決まっているので、なかなかのプレッシャーでした。
     できませんでしたというわけにいかないものなので、失敗のやり直しも含めての計算が必要になります。
     手は十分に慣れていて、成形は苦ではありませんでしたが、底削りは相当参りました。
     底の削りで手取りは完全に変わってきますし、底のきれいさも見ものだからです。
     
      追われた製作は終了したので、いよいよゆったりと製作していくべきでしょうが、
     しばらくは土触りは休憩するかもしれませんね。