土で作る楽しみ 
     令和7年1月の作品   




   令和7年 1月22日 

年をまたいでの作陶となりようやく焼き上げました。前回、かなり良い出来で気に入っていたのは金彩マットと志野釉のコラボの四角小皿でしたが、今回はサイズを少しUPしました。さらに内側見込みは志野で埋め、金びかりのこげ茶と白志野のコントラストを強調したデザインにしました。志野の長石の溶け切らない感じが良好です。鉄赤の釉は以前、溶け過ぎて失敗したので、長四角皿の見込みの平らな部分に掛けました。かなりよい出来です。垂れを心配しながらも豆皿の側面にも掛けましたがこれも良好でした。織部の皿は全体に薄掛けとなってしまいました。織部はどっぷりと掛けるべきですが、釉欠けができやすいこともありビビりながら掛けるのでこうなってしまいます。今後考えます。黒の錆釉は本来は均一に釉を掛けるのが筋ですが、敢えて筆塗りに挑戦。塗った感が凄く出ているので好みが分かれるかもしれません。干支のヘビの置き物は、正月に間に合いませんでした。白蛇の背中にカラフルな色を置き、暗くて怖い印象を排しました。
今回の作品は敢えて全て釉を筆塗りしたものですが、かなりよい出来だったので今後も作品のイメージに沿っては挑戦してよいなと思いました。
 

四角皿 辺12.4 茶色は金彩マット釉 白は白志野釉 筆塗りの志野のテクスチャーが好みです。 縁は割り折りで成形。凹に金彩が溜まり金に発色しています。 金彩を塗った後、金彩の境目に沿って志野塗り。多少の重なりはOKで、筆に勢いがなくなるのはXです。

長四角の皿 長15.3 短6.8 中央部の赤は鉄赤釉 縁の割り折り部分に薄く天目釉。他は木灰透明釉。 筆塗りした鉄赤の表情が予想よりよいです。胎土の色とも合っているような。落ち着いた作品になりました。 並べて揃えるとさらによい雰囲気です。もっと作ればよかったかな?

豆皿 径8.7 縁は鉄赤釉 垂れるのが怖かったですが、きれいに焼けました。鉄赤の発色は素晴らしい。 筆塗りの揺らぎが大切。手に取って揺らぎを見てほしい。 丸四角皿 長17.0 四角でも円でもない形 縁の黒っぽい部分は金彩釉。櫛目に釉を乗せています。中央は織部。 試しに2枚作ってみましたが、印象がよく使い勝手もよさそうなので、少し手を加えてまた作ってみたい。

中皿 径17.7 織部釉 金彩釉 釉が溜まるように凸凹に。縁も釉が溜まるように凸凹です。黒い部分は金彩釉。 長皿 長31.6 短8.5 織部釉 黄瀬戸釉 部分的に色絵具 木灰透明釉 サンマも楽々乗る皿  豆の皿 長22.2 短7.8 織部釉 口辺は鉄赤釉 幾つか作ると面白いけど、取りあえず今回は1個のみ

湯呑 錆釉 径8.5 高7.0&6.3 胴の部分は釉抜き 筆塗りのテクスチャーが出ています。 飯碗 錆釉 径11.1 高6.0 小振りの飯碗 面白いけど好みが分かれそう。どぼ漬けか吹き掛けが無難そう。 ゴブレット 錆釉 径7.2 高5.4 もう少し高台を高くするとおしゃれ感が出たかな?

豆四角皿 辺9.0 金彩マット釉 鉄赤釉 木灰透明釉 試しに作ってみました。黒系、赤茶系の対比がよいかも? 干支の置物 長34.5 白天目釉 色絵具 木灰透明釉 よいことがありそうな白蛇を明るく作ってみました!(^^)!

金彩の渋さ、鉄赤釉の渋さを生かした作品作りをしました。予想通りの渋さが出てかなり満足できました。試しに作った金彩と鉄赤の豆四角皿は今後の釉掛け案に生かせそうです。織部は基本の釉薬ですが意外に難しいです。失敗覚悟で挑戦しないといけません。錆釉は次回は筆塗りではなく均一に釉を掛けてみます。今時、100均でも実用性のある皿が売っている時代ですから、そこそこの値段を付けるならば心に響かない作品は手に取ってもらえる訳がありません。新年に当たり、少しでも傍に置いてもらえる作品作りを目指していきたいと思います。