布に額をつけて飾る      平成15年 1月〜  
      暇ならぼちぼちと作れます!

 
デザインはいいのだけれど…。まあこれでもいいのだけれど…。 困った。どこにも似合わん。
 製作した長椅子の後ろに飾るタペストリーとして、高いお金を出して布を買ったのだけれど(外国製の物でこの大きさで8,000円、高いなあ〜)長椅子には全然似合わなくて何だか変。そこで玄関に飾ってみたのだけれど、これもいまいちインパクトがない。ようし、こうなったらこれを絵のように見立ててリッチに見せたらどうかな?ということで、額を作って飾ってみようという苦肉の策なわけ。あくまでも苦肉の策なので、うまくいくかはとても心配。とりあえず、材料は用意したけど取り掛かりは遅い。うまくいってOKで、うまくいかなかったら目も当てられない。こんな切羽詰った作品作りはいやなのだけど、こういう時にこそ技術は進歩するというもの。やるしかない。妙に意気込んでるけど、やはり心配な訳…。
   
   1月31日

杉材の「そり」がちょっと心配。    トリマーでの作業は夜中はやかましくてできないなあ。
   材料は用意したが…
      布は縦120cm、横91cmの大きさ。これを囲むための木材を用意した。4.5cm×1.4cm×186cmの杉材4本。結局この杉材で布を囲めばいいのだけれど、
@角の処理には気を使いたい。
Aトリマーでの装飾を少しだけしてみたい。
B布を傷めずに布を板にきちんと留めたい。
C壁とのコントラストを考えて少し色も付けたい。
などこんな簡単な物でも考えることはたくさんあるのです。
   
トリマーはミゾ彫りに便利。右端は木の着色剤(顔料系・水性)です。
    ごめんなさい。今、ちょっと忙しいのでここまで。今度、本気でやりますので…続きをお楽しみに!
     どうなったか、また見に来てください。
 
   2月10日

   基本形は何とか作りました
布の大きさに合わせて板を4本切り、角の部分は格好よく45度で合わせるようにしました。でもこの「格好よく」というのが曲者で結構難しいのです。
45度の斜め切り+ぴったり合わせの難しさ

 スコヤを使って45度の線は安心して引けるのだけど、縦と横の板が合わさる角の部分が、ぴったりといくかというとすごく心配。そこで、横板を45度ですっぱり切り落とした後、実際に木を直角に合わせてみて再度ケガキをしました。これでも心配ですがこうしておけば何とかなります。
  
慎重にやりましょう。 さらに慎重に。 この線にさらに定規をあてて真っ直ぐな線にします。
先ずは45度をだします。 直角を確認して、もう一度線を引きました。

    合わせの部分は苦労するわ!
   図のようにこんな感じで組みました。そのためには…
   見た目はよくて、強度を出すために留め形継ぎにしました。でも、これはなかなか大変なのです。
色々な組み方はまたの機会に。一緒に勉強しよう。  板の半分のところに切り込みを入れていきます。しかし本当のところは半分ではなくて、残す部分が半分になるように切るのです。鋸の刃の厚みの分だけ合わせると薄くなってしまうからです。難しいですね。 真っ直ぐきれいに切るのはなかなか大変です。
留め形相欠け継ぎ
こういう時ノミは重宝なものです。  こうやって4つの角を作っていきます。鋸はカッターサイズの小さい鋸を使いました。刃が大きいと切り口が汚くなります。そして、最初の切り出しの時、切り口を迷うと(迷っているつもりでないが勝手に切り口が広がってしまうのです)跡が残って修復困難になってしまいます。さらに、左のようにノミで切り口を整えます。あ〜大変だった。
        ボンド付けして乾燥を待ちます
いい感じです。 半分だけ光ってしまった。 これで、@角の処理には気を使いたい。という課題は何とかクリアしそうだなあ。この後、乾燥したら角を研磨してきれいにします。そして次の課題Aトリマーでの装飾を少しだけしてみたい。B布を傷めずに布を板にきちんと留めたい。が待っている。まあ何とかやってみましょう。今度はトリマーが大活躍だ。お楽しみに。今回はここまで。
 とりあえずボンドをたっぷり付けて乾燥というわけ。ガムテープで引っ張っときます。  ボンド付けの前に布の前に並べてみました。一応こんな感じ。 やっとここまで。簡単そうでも実は難しそうでしょ。また頑張るので見に来てね!
  


    3月21日
    考えがまとまりました
 かなり長い間お休みしていましたが、やっと手を付けることができました。忙しかったのは事実ですが、課題のB布を傷めずに布を板にきちんと留めたいをどうするか考えていました。結果、トリマーで溝を掘って布を細木で挟み込むことにしました。しかもソフトな感じで…トリマーでの軽い装飾も何とかしました。これでAトリマーでの装飾を少しだけしてみたいもOKというところ。簡単そうでも考えて作るのは大変、大変。
  
挟み込む細木を用意して… トリマーでの溝掘り
    1本60円。安くてよかった。  直径4ミリの細木を8本用意しました。ルーターの刃は直径6ミリ。この2ミリの間に布を挟むと隙間がでますが、そこで技です。細木にゴムチューブの切ったものをはめ込んで滑り止めとします。しっかり留まるという訳です。 脇を固めて心して削ります。迷いがあると溝も迷います。  枠の裏側の外側寄りに溝を掘りました。直径6ミリ、深さ7ミリ。深さの7ミリ分を一度に掘っていくとかなり刃先に負担が掛かるので先ず3ミリ程度でぐるりと一周掘ってから、再度刃先を7ミリにして2度掘りします。
こういうチューブも売っています。  こんな感じで溝が掘れました。角の部分は慎重に!
 
枠の内側の角は面取りしてソフトな感じに… 色塗りして額の
  存在もアピール!
結構鋭い刃です。錆びないようにします。  これはトリマーの刃です。上は溝掘り用で下は面取り用のボースビットというものです。面取りはこれが最高に便利です。 楽々。  角の部分も角に沿ってトリマーを動かすだけできれいに面取りができます。ただし、同じ場所に長く留まると熱で木が焼けてしまうので注意が必要です。 ボンドがきれいに取れていないと着色しません。ペーパーがけは念入りに。
水性木部着色料<顔料系>のブラックオリーブ色を塗りました。水で薄めて軽く塗っても結構暗い。もう少し明るいものにしてもよかったかな?でも衝立などは黒なのでまあこれでもいいかあ…というところです。
結構簡単で綺麗に仕上がります。  こんな風に削っていきます。削った面はつるつるで少しペーパーがけするだけで済みます。 土に混ぜるのが一番。  たったこれだけ溝を掘って面取りしただけでもこんなにくずが出ます。庭の隅っこに撒いておきました。
     けっこう頑張ったぞ。後はニス塗りをします。そして布を取り付ければ完成か!!?
      あと少し。また頑張るので見に来てね!
 
    4月13日   完成です。ついに完成です。いい雰囲気です。
角を擦り過ぎるとはげるので注意かな?  ニスを2回塗ってずっとほっておきました。完全に乾いてからいつものように磨り減ったペーパーでさっと表面の仕上げをしました。つるつるになりました。
こんな感じでゴムの間隔があいていても十分留まります。 ぴったりです。上からドライバーの先でぐっと押し込むのです。   溝の部分とゴムの付いた細木の様子。ゴムは大体15センチ間隔ぐらいでつけました。棒の端からぐりぐり押して位置決めをしました。ゴムのお陰で完全にぴったり溝でとまりました。何といっても気持ちいいのは、布がピンと張ってたるみが全然ないことです。この構造は網戸直しの経験が生きているなあ。網戸がピンと張れた時は何だかすごくウレシイノデス。
 
思ったよりもうまくいって、雰囲気もいい感じ。一時はどうなることかとひやひやしましたがうまくいってよかった。これで布も「私は〜」と主張できそうですね。めでたしめでたし。さて、じゃあ、次は何作る?…また、困った。近日中に発表します。いや、できたらいいな…。

 ちょっと時間掛かりすぎたかなあ?早く仕上げたかったけどなかなかできなかった。今度は少し集中して作ってみるかな?(時間があればね…)
とにかく何度も見に来てくれた人有り難う。
  
額の深緑の色がこれまたいい感じになりました。 玄関が格好よくなったかな?